松戸市の極小エリアに存在する風景を切り取り3DCGで作品化

千葉県松戸市在住アーティストによるSNSを活用した地域アートプロジェクト

株式会社まちづクリエイティブは、千葉県松戸市の松戸駅前エリア半径500mを対象としたまちづくりプロジェクト「MAD City」の公式Instagramにて、松戸市在住アーティストのアイドル・フィリックス氏による地域アートプロジェクト「都市再神秘化計画」を開催します。

千葉県松戸市の風景を3DCG加工した作品と、音楽をつけて有音化した作品を展示(投稿)予定で、これらの作品はMAD Cityの公式instagramにて10月31日(火)より公開予定です。コロナウイルスの流行下で模索されてきたウィズコロナ社会の地域アートプロジェクトとしてSNSを活用する新たな試みとなる本イベント。ぜひご覧ください。

MADCity 公式Instagram

https://www.instagram.com/madcity.jp/

◾️参加アーティストプロフィール

アイドル・フィリックス

シドニー生まれ。現在は東京を拠点に衣服デザイナー、アーテイスト、音楽家、オーガナイザー、翻訳家として活動中。2016年にオーストラリア国立大学芸術・デザイン学群を卒業後、Wa?ste名義で作曲や演奏をはじめ、イベントのキューレーション、古着のリメイク等多岐にわたるクリエイティブ活動を展開。

作品には主に主観的な日常の風景の観測に基づく内容に、言語学、メディア研究ネットアートへの関心を取り入れ、映像、音楽やサウンドアート、絵画、墨絵、コラージュ、DJミックス、衣服のリメイク、パフォーマンス等、さまざまな表現手法でアウトプットを行っている。

地域アートプロジェクト「都市再神秘化計画」ステートメント

多くの近代の風景を統治する行政と企業の枠組みは手段的合理性によって自己定義される。これらを都市計画に適応した場合、人類学者のマークオジェが「非場所」と、そして建築家のレム・コールハースが「ジャンクスペース」と呼んでいるような虚しい場所が残念な副作用として出てくる。それらは例えば、出発地から目的地まで乗車客を速やかに運ばせる、小売店に買い物客の可能な限り長く留ませるなどの諸目的の名目で概念化・統率が過度に効率化された結果、自発性、社会的つながり、個性などの本来の可能性を制限してしまう空間になる。

私の「都市再神秘化計画」では「脱呪術化」された都市景観の道理が緩んだり、矛盾したり、あるいは欠けたりした条件下で現れてくる結果を見せることによってその道理を覆すことを目的としている。

夾雑物、遺失物、廃棄物や本来の用途と異なる素材の使い方をしている物などの効率化・規制化の傾向に逆らう物・空間達との出会いをiPhoneのカメラで記録し、その画像データをフォトグラメトリー(写真測量法)のソフトで処理し、3DCGのモデルに変換する。そのモデルをまるで架空の映画の出だしの場面かのような俳句的映像を演出している。そうすることで対象がフィクションとノンフィクションを跨り、視聴者の「不信の宙づり」が可能になり、いつにでも予想を覆されてもおかしくない可能性を受け入れる。これらの光景は日常的・親しみのある光景でありながら、無限の神秘性と可能性で溢れる。

“Urban Remystification Project” Statement

Bureaucratic and corporate frameworks that govern the modern landscape often define themselves in terms of instrumental rationality. The unfortunate side effect of this approach in urban planning is that places are regulated and conceptualized so efficiently for their respective purposes (speedily transporting passengers from A to B, keeping shoppers browsing for as long as possible, etcetera) that they constrict any other possibilities for spontaneity, social connection or individuality (dubbed “non-places” by sociologist Marc Augé and “junkspace” by architect Rem Koolhaas).

My “Urban Remystification Project” attempts to poke holes in the logic of the “disenchanted” cityscape by showing what appears when it is loosened, self-contradicting or absent.

I use my iPhone camera to record encounters with objects and spaces that defy the drive to constantly optimize and regulate: they may be misplaced, forgotten, discarded or use materials in ways they were never intended to. The photographs are fed through photogrammetry software to generate 3D models which I use to stage small animated vignettes, like establishing shots from a non-existent film. Doing so connects my subjects to a partially fictional world, allowing us to suspend our disbelief and entertain the possibility that what we think we know may be thrown out the window at any moment. The places are familiar and mundane yet brim with endless mystery and potential.

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